ぽてぽてトリップ~旅と食べることが大好きな信州人の日記~

信州に住む私が、思い出に残った旅や飲食店の記録を自由に書いていきます✎

【長野】廃止から1年、ヤナバスキー場前駅の今は?

こんにちは!

今日は長野県大町市にあるJR大糸線の「ヤナバスキー場前駅」をご紹介します!

しかし、この駅は2019年3月16日のダイヤ改正で廃止となった為、現在は存在しないのですが、廃止後1年たった今、どうなっているか見に行ってきました。

 

★ヤナバスキー場前駅の場所は??

 JR大糸線の信濃大町駅から6駅、白馬駅から4駅の地点にありました。

駅名となっている「ヤナバスキー場」は駅から歩いて3分の距離にあり、文字通り歩いていける距離でした。「スキー場前」の名に相応しい近さですね。

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青木湖の湖畔にあり、美しい青木湖と北アルプスを眺めることができます(晴れていれば...!)

 

★ヤナバスキー場駅前の歴史

1985年にヤナバスキー場前駅が誕生し、基本的にはスキー場が営業する冬シーズンのみ列車が停車する臨時駅でした。

先程も書いた通り、駅~スキー場のアクセスは抜群で、電車を利用して学校行事のスキー教室を行った小学校もありました。

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(2010年3月当時のヤナバスキー場前駅の様子、wikipediaより転載)

しかし、2016年度からヤナバスキー場が休止となり、それに合わせて冬シーズンもこの駅を停車する列車はなくなり、1年間を通して全列車通過となってしまいました。

そして2019年3月16日、ヤナバスキー場の再開の目処がたたないことから正式に廃止が決定しました。

末期の利用者は1日3~4人ということだったので、なかなか厳しいものがあります。

 

★駅舎は全て撤去されている

現地に行った時に、「あれ?駅はどこだったっけ?」と思ってしまう位に、現在は跡形もなくなってしまっている状態です。

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もともと上にあげた写真のようなプレハブが立っていましたが、それが建っていた面影はなんとなく感じることができます。

 

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 線路右側に駅舎とホームがあったはずなのですが、こうやって見ると全く駅があった感じはしないですね。

 

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駅からスキー場へはこの国道148号の下を通るトンネルを通っていきます。

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この階段を上った先にスキー場があります。勝手に入るわけにはいかないので、ここまでです。

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ちなみにリフト等の設備はまだしっかり残っています○

 

★厳しい経営状況だったヤナバスキー場

そもそも、この駅の廃止はスキー場の休止が原因です。

平成5年のピーク時には約13万人程度の利用客がいたとされますが、2012年には約1/5の約2万4000人程度まで減少。そして2016年は記録的な少雪により、わずか40日しか営業できず、利用客7,900人という状況で廃止となりました。この利用客7,900人・そして売上が1,300万円というニュースは私も衝撃的だったのをよく覚えています。1年の売上が1,300万円では経営として成り立つわけがありませんね。

 

1日券を1,000円にしたり、利用客が大きく見込めない平日はナイター専用としたり、工夫を色々としているのは感じましたが、商売道具である雪が降らないことにはやはり厳しいですよね....。決して大きな規模のスキー場ではなく、雪がなくてもゴンドラで標高の高いゲレンデへ....というわけにはいかないので、近年の少雪傾向ではかなり大きな打撃を受けていました。

なお、もともとリフトは4本でしたが、ビレッジエリアの閉鎖により最後はリフト2本のみの営業でした。

★今後ヤナバスキー場はどうなる?

休止となっているヤナバスキー場、もう再開することはないでしょう、とは実は言い切れないのです。

www.bcm-co.jp

 上記リンクを見てもらえればわかると思いますが、2017年に株式会社ブルーキャピタルマネジメントのグループ会社として株式会社Blue Resortヤナバが設立され、この本社住所はヤナバスキー場の場所と同じです

近くの白馬さのさかスキー場も一時期閉鎖が噂されるほど経営難に陥っていましたが、その時に救いの手を差し出したのが他でもないブルーキャピタルマネジメント。こんなこともあったので、今後ブルーキャピタルマネジメントがヤナバスキー場の経営に乗り出すこともあるのでは?と思います。

しかし設立から2年以上経過して再開の発表がないことや、ここにきて新型コロナウイルスの影響で今年のウインタースポーツもかなり客足が鈍くなることが想定されることを考えると、かなり難しいかも...とは思ってしまいますが、再開するということであれば上手くいってほしいですね。しかし厳しい。

 

★駅の復活は...

仮に今後ヤナバスキー場が営業再開となっても、もうヤナバスキー場前駅が復活することはないでしょう。

しかし駅~スキー場の距離の近さはかなり魅力的で、毎日1往復走る特急「あずさ」も停車すれば首都圏からの誘客も可能となり面白いとは思うのですが、雪がなくて肝心のスキー場が営業できないということであればそもそも難しいですね。

 

 

最後までご覧頂きまして、ありがとうございました(^.^)